商務部「中国-ASEAN自由貿易区3.0交渉の早期スタートを」
中国商務部(省)の盛秋平部長補佐は1日に行われた記者会見で、「中国はこれからASEANと貿易投資協力を深化させ、できるだけ早く中国-ASEAN自由貿易区の3.0バージョンの交渉をスタートしたいと考えている」と述べた。中国新聞社が伝えた。
現在、中国とASEANは相互に最大の貿易パートナーだ。中国側の統計では、2021年の中国・ASEAN間の貿易額は8782億ドル(1ドルは約115.0円)に上って過去最高を更新し、中国の対外貿易総額の14.5%を占めた。投資の面では、21年末時点の中国・ASEANの双方向の投資額は累計約3千億ドルだった。
盛氏は、「今後はASEANからの農産物をはじめとする特色ある高品質の商品の輸入を拡大し、今後5年でASEANから1500億ドル分の農産物を輸入する取り組みの実施を積極的に推進する。投資協力の面では、新型コロナウイルス感染症対策、デジタル経済、グリーン・低炭素など新分野での協力の拡大に重点を置き、成熟した協力モデルの再現普及を行い、経済貿易イノベーション発展モデルパークを共同で建設する」と述べた。
今年1月、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が中国などの10ヶ国で発効し、2月には韓国で発効した。盛氏は、「中国はASEANなど各方面と共同でRCEPをしっかり実施し、この協定がより多くの国で発効するよう推進する」と述べた。
盛氏は、「年内にできるだけ早く中国-シンガポール自由貿易協定(FTA)のアップグレード交渉を完了し、中国-ASEAN自由貿易区の3.0バージョンの実行可能性の共同研究を積極的に推進し、デジタル経済など新分野での協力を開拓し、できるだけ早く交渉をスタートさせ、ASEANと連携してより包摂的、近代的、全面的で互恵のFTAを構築していきたい」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年3月2日