「日本の尖閣領有正当」「中国に立ち向かえ」米シンクタンク国際会議

東シナ海上空から見た尖閣諸島。手前から南小島、北小島、魚釣島 =沖縄・尖閣諸島(鈴木健児撮影)

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で中国の公船などが活動を活発化している問題で、マイケル・デュカキス元米マサチューセッツ州知事が主宰するシンクタンク「ボストン・グローバル・フォーラム」は22日までに、オンラインで国際会議を開き、尖閣諸島に対する日本の領有権の正当性を支持した。

 会議には日米印の有識者約30人が参加した。衛藤晟一前領土問題担当相はビデオ演説で、「どこの国も尖閣諸島を支配していないことを確認し、明治28年の閣議決定で領土に組み入れた」と述べ、日本の領有権は国際法上も歴史上も明らかだと主張。中国や台湾が領有権を主張し始めたのは、昭和44年の周辺調査報告書で海底油田の可能性が判明して以降だとした。

 インド政策研究センターのブラーマ・チェラニー教授は「日本は長年、受け身の状態を続けた。中国の謀略に立ち向かい、形勢を逆転しなければならない」と指摘。東海大学の山田吉彦教授はビデオ演説で、「日本の施政下にあることを示す環境保護の調査研究施設を作るべき」と提言した。

 藤崎一郎元駐米大使は、日米安全保障条約で米国が尖閣諸島の防衛義務を負うことをオバマ前大統領もトランプ大統領も確認したとしたうえで、「(民主党の)バイデン候補が大統領になっても不変だ」と強調。また、中山泰秀防衛副大臣は菅義偉首相について、「保守政治家で、米国と緊密に連携するはずだ」と述べた。(岡部伸)

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