軍事大国化の野心を露呈する日本の「同盟拡大」戦略
日本航空自衛隊とインド空軍は初の共同訓練を1月26日に終え、両国間の防衛関係をさらに深めた。今回の訓練は日本の「同盟拡大」戦略の重要な体現と見なされている。近年、日本は米国との軍事的一体化を深め続けると同時に、オーストラリア、インド、英国、フランス、ドイツ、フィリピンなどと本来なら同盟国間のみに存在する軍事協力制度を構築してきたうえ、2022年12月中旬に打ち出した「国家安全保障戦略」など安保関連3文書には明確な規定も設けた。(文:栗碩。中国国防報掲載)
また、日本は「国家防衛戦略」において3大防衛目標を定めたが、その第2項が、力による一方的な現状変更やその試みについて、同盟国・「同志国」等と協力・連携して抑止することだ。同戦略ではさらに3大防衛目標を実現するためのアプローチとして、(1)防衛力を抜本的に強化するとともに、国全体の防衛体制を強化すること、(2)同盟国である米国との協力を一層強化することにより、日米同盟の抑止力と対処力を更に強化すること、(3) 自由で開かれた国際秩序の維持・強化のために協力する「同志国」等との連携を強化することを列挙した。このことから、すでに日本が「同盟拡大」を、国際安全保障問題に介入し、アジア太平洋の安全保障状況をかき乱し、国際政治への影響力を強め、軍事大国化の野心を実現するための重要な手段としていることが分かる。
「同盟拡大」戦略の具体的な措置について、日本の新たな「国家防衛戦略」は各国・地域を対象に異なる計画を立てている。例えば、日本はオーストラリアを特別な戦略パートナーと見なしており、日米同盟に次ぐ緊密な軍事協力関係を構築する。インドとは特別戦略的グローバル・パートナーシップを構築し、海洋安全保障、装備・技術、軍事演習などの面で協力を推し進める。英仏独伊などの国々とは「インド太平洋地域」、さらにはグローバルな問題への共同対処能力を強化し、各レベルで対話制度を構築し、次世代戦闘機の開発を推し進め、艦艇・航空機等を相互派遣し、対朝鮮情報偵察やソマリア沖海賊への対処など安全保障問題で協力を強化する。
日本は自国の軍事力を高めると同時に、日米同盟を基軸にして、いわゆる「同志国」との軍事協力を強化し続けており、一部の国々との防衛関係にいたってはすでに同盟国間並みの緊密さに達しており、グローバルな安全保障問題に介入する軍事大国となる野心を露呈しており、注視と警戒に値する。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年2月6日