訪韓中止のポンペオ米国務長官、日本だけ訪問へ
10/5(月) 9:30配信
(写真:朝鮮日報日本語版)
マイク・ポンペオ米国務長官が7日と8日に予定されていた訪韓計画を中止した。ポンペオ長官は当初、日本の東京(10月4-6日)に続いてモンゴル、韓国の順に訪問する予定だったが、予定を変更して日本だけを訪問することにしたものだ。米国務省は3日(現地時間)、ポンペオ長官の東京訪問日程のみを告知し、「東京で予定されている4カ国外相会合ではインド・太平洋地域の懸案に焦点を当てるだろう」と明らかにした。
ポンペオ長官の訪韓中止は、ドナルド・トランプ米大統領の新型コロナウイルス感染に伴うものとみられる。しかし、外交関係者の間では「北朝鮮ばかり見ている韓国が米国の対外優先順位でかなり下の方になっているという傍証だ」との指摘もある。ポンペオ長官は東京で4カ国外相会合の構成国である日本・オーストラリア・インドの外相に会って中国や韓半島(朝鮮半島)情勢などを話し合うのに、韓国外相との会談(8日に予定)は中止したためだ。
これについて、世宗研究所のオ・ジョンヨプ米国研究センター長は「米国としては当初から訪韓の必要性をあまり感じることができていなかっただろう。米国は、中国けん制のため連帯している日本などの『優先協力国』を韓国と差別化している。北朝鮮問題に関してすぐに韓国と話し合うほどの懸案もないと判断したものとみられる」と語った。韓国政府はこれまで、中国をけん制する米国主導の戦略多国間安保協議体である4カ国外相会合とは距離を置いてきた。
今回のポンペオ長官訪韓中止により、韓米同盟とは対照的に日米同盟の一枚岩のみが確認されただけでなく、韓国政府の対北朝鮮構想に米国側はあまり関心がないことも示している、という分析もある。ポンペオ国務長官の訪韓を通じて、行き詰まっている米朝・南北関係の突破口を見いだそうとしていた文在寅(ムン・ジェイン)政権の対北朝鮮構想に再び支障を来すとの声も出ている。だが、韓国外交部は同日、「米国側から(ポンペオ長官の訪韓延期について)事前説明を受けた。早い時期に再び訪韓が推進されるよう期待する」と述べた。
最終更新:10/5(月) 10:02