コロナ変異種、経済に打撃 航空株急落、物流停滞 欧州
12/22(火) 20:33配信
買いだめで商品が少なくなったスーパーの棚=21日、ロンドン(EPA時事)
【ロンドン時事】強い感染力を持つ新型コロナウイルスの変異種が英国で確認されたことで、変異種による感染拡大とともに、経済的な打撃にも懸念が強まっている。
21日の欧州株式市場では航空株が急落。物流の停滞を受け、トヨタ自動車は英仏両工場の操業停止期間の拡大を迫られた。
変異種の確認以降、40以上の国・地域が英国からの渡航を禁止した。英国と欧州大陸の物流にも影響が出ており、ロンドン市内のスーパーでは輸入食品を中心に買いだめが発生。欧州大陸に輸出される英国産の海産物も、英仏海峡を臨むドーバー港でストップされているという。
トヨタは24日から予定していたクリスマス休暇の操業停止期間を、フランス工場は22日から、英国工場は23日からに前倒しした。英仏間で円滑な部品調達に支障が生じているもようだ。
航空需要の先行きにも懸念が広がっている。21日には、英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズの親会社インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)の株価が8%の急落。仏・オランダ系のエールフランスKLM、独ルフトハンザ航空もそれぞれ4%超の下落となった。
英政府は20日からロンドンなどで三たび都市封鎖(ロックダウン)を実施した。30日にこれを見直す予定だが、パトリック・バランス首席科学顧問は記者会見で、封鎖の地域が拡大する公算が大きいと示唆。英調査会社キャピタル・エコノミクスは「英国の景気は二番底に向かう可能性が高まった」と指摘している。
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最終更新:12/22(火) 21:08
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