「アジア太平洋を超える一歩に」 英のTPP加盟申請で西村氏
西村康稔経済再生担当相
【ロンドン=板東和正】英国は1日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への加盟を正式に申請した。2018年の発足時の参加国以外が正式に加盟を申し入れたのは初めて。米国のTPP復帰などが今後の焦点となる。
トラス英国際貿易相は1日、今年のTPP議長国を務める日本の西村康稔経済再生担当相らとのオンライン会談で加盟を申請。西村氏は歓迎し「高いレベルの国際貿易・投資ルールをアジア太平洋を超えて広げる一歩として大きな可能性を秘めている」と述べた。トラス氏もツイッターで、TPPのメンバーを「世界で最も急成長している国々」と指摘し、その経済成長を取り込む考えを示した。
現加盟11カ国は今春をめどに英国と関税など具体的な協定内容の交渉を開始する。11カ国の承認を得れば英国の加盟が決まる。各国は承認する見通しだが、可否の判断は来年以降になる可能性がある。
TPPについては、韓国や台湾も関心を示すほか、中国の習近平国家主席が昨年11月、参加検討を表明した。一方、トランプ前政権がTPPを離脱した米国では、内政重視のバイデン政権が早期の復帰に慎重な姿勢を見せている。
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